大野尚の沸騰コラム

「隙間こそチャンス」  

隙間こそチャンス    2018年2月号

 

沢木耕太郎の深夜特急もテレビ放送「進め!電波少年」の

「猿岩石」や「ドロンズ」の世界を

ヒッチハイクで歩く旅などない時代、

もちろん、旅人ご用達の「地球の歩き方」も出版されてない

1970年代中頃からポツポツと

格安航空券を売る旅行会社?が現れ始めました。

・・・当時は旅行業の登録もない怪しい会社も多く

ありました。

 

40年から50年前は海外旅行と言えばパッケージ旅行か

グループ旅行。

または法人の業務渡航か大学の先生たちの学会でした。

 

50年前の1968年のハワイのツアーは40万円前後、

ヨーロッパツアーは70万円前後もしました。

1968年代当時の大卒の初任給が3万円前後だったので、

今の価格だとハワイ旅行で300万円前後、

ヨーロッパでは700万円となります。

庶民の手には届かない高値の華でした。

 

・・・その隙間が「格安航空券」

・・・安くすれば需要がある。

・・・チャーター機を除き、航空機は定期運送が

条件だった時代。

 

空席は空気を運んでいるだけになる。

 

詳細な仕組みは省きますがが、航空会社は少しでも

多くの乗客を乗せたい。お客は安く乗りたい。

売れない席を埋めるために「格安航空券」は

生まれました。

 

利害の一致がビジネスモデルを創造したことになりました。

 

今では、あらゆる隙間を埋めるビジネスが世間に溢れています。

 

ネットの時代だからこそ”シェアリングエコノミー”の

潮流から生まれた「ライドシェア」。

一般人が自らの自家用車と使って乗客を運ぶ「UberX」、

今のところ日本では白タクで違法となります。

同じ様に民泊の「AirBnb」も空き部屋の提供です。

求めるニーズの高まりと数が多くなれば、

いずれも合法となる日が近い筈です。

 

さて、皆さんの周りにも多くの「隙間」があるはずです。

アイデアが浮かばない!新しいビジネスを構築する以前に、

簡単に見つかる隙間を埋めてみては如何ですか?

 

時間の隙間、24時間は誰もが与えられた共通のモノです。

無駄に使っていませんか?

 

空間の隙間、不必要なモノが置いてある。整理すれば、

新たなスペースが生まれます。

 

予算の隙間、足し算での達成ではなく、

引き算で考えてみては如何ですか?

 

使うから活かす。

 

人員の隙間、適材適所・相性・得手不得手の人員配置こそ

最大のパフォーマンスを生みます。

 

「隙間」ニッチとも言われます。

 

身近なところに多くの隙間が見え隠れします。

 

中古住宅と言う「空き家」対策での隙間利用。休耕地の利用。

定年退職者の活用。多忙・閑暇の差も隙間です。

多くの印刷会社と契約をし、仕事が途切れた時に利用して

安く印刷を行う仕組みのビジネスも生まれています。

 

「隙間」はあなたの身近に存在します。

 

「困った事」「上手く言った事」「捨てる・欲しいもの」

「経験・未経験」「勘やコツと言う暗黙知・マニュアルと

言う形式知」も全てが利用できる「隙間」なります。

 

探してみませんか? 

 

常にイノベーションは異業種や異常識の考えで生まれ実行に

よって育っていきます。

 

 

「不便な生き方」  

不便な生き方    2018年1月号

 

若いころイタリアで生活をしていた。

最初に下宿したところは、パパと息子が工場労働者で

ママは専業主婦。住まいも一般的な集合住宅で収入も

標準的な家庭であったと思う。

 

彼ら(パパと息子)は朝の5時には起きて一人で夫々が

朝食を取り6時には職場に向かっていた。

 

ママも数人の下宿人を抱えているため、朝6時には起きだし

洗濯・掃除・僕ら下宿人の為の朝食の準備に買出しを行い、

昼にはパパと息子が昼食の為に一時帰宅するのでその準備、

また、掃除に洗濯、15時にエスプレッソコーヒーと

甘めのドルチェで一息ついて夕食の準備を始める。

本当に朝から晩まで目が回る忙しさでテキパキと働いていた。

 

僕ら下宿人は朝から夕方までは学校へ行き、

終われば友人たちとカフェでお喋り。

とぼとぼ歩きながらのウィンドショッピングで時間を潰し、

19時の晩飯までの時間はトワイライトブルーの

暮れなずむ街並みに溶け込んで過ごしていた。

 

紙パックの赤ワインで乾杯「サルーテ」で始まる夕食は、

下宿人の僕らも家族の一員として、

「あぁだ!こうだ!何がどうした!」政治から宗教、

エロ話に至る四方山名話に興じ、度が過ぎるとママが怒りだし、

パパは箒の柄で小突かれていた。

 

小柄で如何にもイタリア人的体系の「太っちょ」の短気で

お人よしの夫婦の楽しみは週末の山小屋での滞在。

 

一度、週末の山小屋に誘われたことがある。

フィレンツエの自宅アパートから車で4時間。

なだらかな丘陵地帯の小さな村を幾つも通り越したところに

その小屋はあった。

・・・ママもパパも、いつも僕らに「ポーベロミー/貧しい私」

と呪文の様に繰り返し言っていたので、

粗末な小屋を想像していたが、確かに古いが100坪越えの

石造りの中々の邸宅である。

 

人口500人の小さな村の小高い丘の上に立つその家の周りには

数件の家があるだけ、見渡せばトスカーナの丘陵にオリーブの

木々が点在し、放牧された羊や山羊・牛が遊ぶ。

遥か彼方を見渡しても青い空に白い雲が広がるだけ。

村には一軒のバルと教会しかない。

約百数十軒の家々はマロニエ木立の中にあって

山小屋?風邸宅の窓からは埋もれてしまっている。

 

山小屋邸宅には水道はもちろん無い!

庭の隅の井戸に水くみに行く。何度も行く。トイレも外にあった。

寒くても雨が降っても外に行く。テレビの電波も届かない。

電話も村に数台だけ、必要があればバルの電話を使わせてもらう。

暖房は薪を割って暖炉で燃やす。パチパチと弾ける音と

薪の燃える香に癒される。

ミルクも野菜も肉も近所で分け合う安心安全な地産地消だ。

 

村に一軒のバルは人々のコミュニティを形成し全ての情報が

集まっている。お菓子、生ハム、パンにチーズはここで手に入る。

日曜日に礼拝し、月曜から金曜まで農作業に従事する。

外からの情報は頼りない電波で時々途切れる事もあるラジオが頼りだ。

 

・・・そんな何にもない「場」に早く住みたい。

ここで人生を終えたい。と切に語る下宿屋の夫婦。

 

不便こそ生きがいを生み、多くの「困った」は

知恵と工夫を生み出す遣り甲斐となると教えてくれた。

当時は退屈でやる事がない「その場」を持て余していたが

・・・40年後に「なるほど」

・・・不便こそ最高に愉しめる事だと理解する。

 

 

「経営感を養う」  

「経営感を養う」    2017年12月号

 

僅か2名の福岡営業所に入社した会社が現在グループ全体で

1万名を超える東証一部の大企業に成長しました。

そのプロセスをバイトから役員で退任するまで、3名9坪の

事務所から4000名の規模まで実践してきました。

その成長はトップの”経営感”にありました。

重要な事は100を知る事ではなく

1の気づきで100+α を予測する事

です。

 

・数値の「変化」と「継続する無変化」

・現場の空気感、

・世の中の動きを肌感覚でイメージする

 

それは多くの失敗と言う経験と様々な「違い」を知る事で

身に着ける事が出来ます。

 

「想定外」と言う言葉はもうビジネスでは通用しません。

 

全ての事を予測できるイメージ能力を身に付ける経営感こそが

勝ち(価値)残る事になります。

 

というコメントを事業構想大学院大学の広報誌に寄稿しました。

 

 

私が前職のエイチ・アイ・エスに入社出来たのは、僅か本社の人員

を含めて25名と言う小さな会社だったからです。その小さな会社

の生まれたばかりの福岡営業所にアルバイトとして入社しました。

 

あれから約35年。

 

在職した22年間の間、師である澤田さんの背中を追いかけ、追い

付けずに退職いたしました。

 

しかし、師から学んだ経営に対する姿勢と感覚、ここで言う

経営感”は大いに役にたっています。

 

もちろん、今の様に大企業に成長するにはこれだけではなく、

具体的な戦略や戦術も含めたテクニカル的な事も必要です。

 

しかし、未来を予測し危機とチャンスを感じ取る力は抜群の

センスを持っていました。

 

また、そのタイミングを逃すことなく実行する力は

凄まじいエネルギーが必要です。

 

経営感”と何が何でもやるという実行力がシンクロして初めて

可能となるのです。

 

その師に学び実践してきた経験とエネルギーを爆発させます。

 

 

来年、東京に続き大阪・福岡に開校する事業構想大学院大学の

福岡校の客員教授として講義を行います。

ポテンシャル高い受講生の皆さまに「未来を切り開く逞しい

経営人」となるべく、しっかり育成する事を目的に大いに

楽しみたいと思っています。

 

事業構想大学院大学のご案内は

https://www.mpd.ac.jp/lp/fukuoka/ 

のHPで閲覧できます。

 

 

「理想郷」  

「理想郷」    2017年11月号

 

3泊6日の駆け足で3人を引きつれてイタリアに行ってきた。

大きな目的は「ブランド」の意味と意義と圧倒的な存在感を

肌身で知る事。

・・・もう一つ、現在、世界遺産となっている「村」を

訪ねる事だった。

 

その村とはミラノから車で約1時間弱のロンバルディア州

ベルガモ県カプリアーテ・サン・ジェルヴァージオと言う

コムーネ(共同体)にある労働者の為に造られたものである。

 

イタリア語では「Crespi d‘Adda」=

「アッダ川のクレスピ」を意味する。その名の通り19世紀の

企業家クリストフォロ・べニーニョ・クレスピがアッダ川と

ブレンボ川が合流する三角州に建設したものである。

 

そもそも、なぜ、企業家クレスピは労働者の為の理想郷を

造ったのか?

 

・・・様々な資料やイタリア人の友人から聞き取ると、

18世紀後半にイギリスを起点として産業革命が世界各地へ

広がり、そこで起こった労働者と資本家との激しい対立が起因で

あることが分かった。

資本家=「持てる物」と、「持たざる者」=労働者、の対立が

深刻な経済問題となり、持たざる者である労働者階級の貧困が進み

社会に根を張り治安も悪化し、大きな社会不安を創り出したと

考えたクレスピさんは、「よし!労使対立がなく、働く人が

生き生きと楽しく生活出来る町を創ろう!」と決心したのである。

 

18世紀の後半に紡績工場を造り、そこに先ずは電力確保のための

水力発電所を造った。

エコなエネルギーで街を汚さず、環境を重視することで

労働者の健康面・精神面を整え、効率的な導線管理・先進的な

装置導入により近代的な設備を導入し生産性を高めるだけではなく、

安全衛生に於いても労働者配慮を忘れなかった。

 

・・・町を歩くと共同の入浴場を見る事が出来た。

仕事で汚れた身体・疲れた体を癒したのであろう。

 

更に、クレスピは働く環境だけではなく、生活する場も整備した

のである。家庭菜園がある一戸建ての家・学校・病院・そして

教会を造る事で生活環境も整えたのである。

そのころ、世界各地では急激な工業化の波で労働争議が

勃発していたが、クレスピ村では50年間に渡り一度も

起きなかった。

 

・・・1929年に起こった世界大恐慌の荒波に揉まれた時代も

一人も解雇せずに、細々と事業を続けたが終に倒産してしまった。

今は人手に渡り、工場は閉鎖されているが、今でも住宅には、

当時の労働者の子孫が幾人か住み続けている。

 

資本主義世界のユートピアを造りあげたクレスピ。

その村は美しい並木通りに面して工場群の建物と一戸建ての住宅が

配列されている。

・・・通りを抜ける風は肌寒くもなく、心地良かった。

働く人が不幸な会社は長続きしない。

大恐慌には負けてしまったが、当時の彼らの幸せな風は

今も吹き続けている。

 

 

「想像力」  

「想像力」   2017年10月号

 

想像力の欠如が取るに足りない小さな出来事をも重大な問題に

変えてしまう。また、目の前のチャンスも失ってしまう。

 

長年連れ添った女房の性格や気性を知っているのに、

余計な一言が招く沈鬱な時間。

 

言わなきゃ良かった。いやぁ、もっと違う言葉で言えば良かった。

 

そうじゃない!

 

先ずは、「ごめんなさい。」だった。

 

反省しても後の祭りだ。

 

怒りを買えば、静まるのもじっと待つしかないのだ。

 

 

瞬間の言葉のやり取りや出来事に、瞬間的に想像力を発揮して

対応するのは難しい。心通じた身内でも感情が先に立ってしまう。

ましてや、会社ではどうだろう? 

 

上司や部下、同期や後輩・先輩に対しても不用意な発言で気まずく

なってないだろうか? 

 

あるいは取引先やお客さまに対しての対応も想像力の欠如で

相手の怒りが高まってしまい、大きな問題に発展しているのでは

ないだろうか?

 

成功事例は必要ない。

 

失敗の経験が沢山あるはずなのに、多くのケーススタディがあるはず

なのに。研修も受けたのに。

 

全ては、想像力を発揮出来ない自分の落ち度が招くのだ。

 

先ずは落ち着いて、少しだけペースを落として、現状に対して

どの様な対応をするべきか考えなくてはいけない。

 

・・・ダイビングに似ている。

 

ダイバーにとって、一番怖いのはパニックになることである。

初心者の頃はマスクに水が入った。

耳抜きが上手く出来ない。

ボンベの空気がなくなる。

潮流が激しく流されそうだ。

 

・・・そんな時は、ゆっくり長―く息を吐く、吐く。

そしてゆっくり息を吸う。

そうすると自然と落ち着いてくる。

そうなれば、対処の方法が浮かんでくる。

 

例えダウンカレント(下に引き込む流れ)に入り込んでも、

よし、こんな時はBCに少し空気を入れて横に逃げれば大丈夫。

と対処できる。

 

国会での代議士先生達の失言や暴言。

営業先でのセールストーク。

クレーム対応。

 

上手くいく方法を考える前に、相手は何を求めているのか? 

何が相手の尊厳を傷つけてしまうのか? 

どうすれば満足度を高められるのか?

 

・・・ゆっくり考えてみよう。

 

親も先生も上司も社長も間違うこともあれば、忘れる事もある。

今の状況をしっかり鑑みて何を優先すべきかを考えてみる。

自分の拘りや勝手なプライドで優先すべき事を後回しにしては

いけない。

 

どうすれば出来るか?

 

どうやれば目的を達成できるかを考えてみる。

 

言われてないから、聴いてないから、指示されたから、

で、止めてはいけない。

 

今、やるべきことは何か?を考えてみる。想像してみる。

その上で、判断を仰いで行動すれば良い。

 

経営者も世の中の動きを常に見なくてはいけない。

現状の分析・過去のプロセスの積み重ねられた情報・状況を鑑みて

未来を予測する。

一つではなく幾つかの未来を予測する。

自分とは考えの違う人の話も訊いてみる。

想定外の悲劇は想像力の欠場が生む。

ブームやトレンド・国際情勢や経済状況、環境や天候も含めて

教養を高めて知性を高める。

更に「創造」の感性を磨いていかなければならない。

 

 

 

「人生いろいろ」  

「人生いろいろ」 2017年9月号

 

15年以上、大学で講義を行っている。

・・・そのことを知る方々から

 

 「今どきの学生はどうですか?」

 

とよく聞かれる。

 

 「いやぁ、僕らの時と変わりませんよ。」

 

と答えている。

 

いつの時代も、若者を卒業したつもりの世代が、若者を勝手に

指す言葉が存在した。

 

古くは「みゆき族」・「エレキ族・」「フーテン族」・「ヒッピー族」

と続き、全共闘(団塊)世代の後に生まれた僕たちは「ノンポリ」と

呼ばれた。政治も含めてあらゆる事に関心がない事を意味した。

 

また、「モラトリアム」と呼ばれた。社会人となるべく自信がなく

卒業を先延ばしにしたり就職もせずにブラブラとアルバイトで

喰いつないでいく。

 

・・・そんな僕も卒業後は定職に就かずアルバイトで金を稼いで

バックパックを担いで世界を歩いた。

 

「クリスタル族」・「指示待ち世代」・「パラサイト」・「ニート」

・「新人類」・「宇宙人」・「ゆとり世代」・「さとり世代」と

続く。

 

・・・いやぁ、

 

時代は違えども僕は学生諸君や20代の若い世代と

歳を重ねても長い間付き合っているが、何も変わって

いないと思う。

 

・・・授業中に寝ている・お喋りしている・スマホを弄っている。

彼らが駄目な人間かと言うとそんなことはない。

 

それは、教えている方の責任である。といつも思っている。 

・・・いつの時代も同じだ。

 

周りの風景や身の回りのモノが違ってもサボるやつはサボる。

 

そう、人は勝手な生き物で、それを勝手に批評し、また同意し頷く。

彼らではなく、彼らを取り巻く世代の責任転嫁が若者たちを

指す言葉を創りあげている。

 

島倉千代子ではないが、人生いろいろ、人(男も女)も色々である。

 

「死んでしまおうなんて悩んだりしたわ」

・・・そんな事も誰もが考えたりするものだ。

 

「おかしいでしょ若いころねえ滑稽でしょ若いころ笑いばなしに

涙がいっぱい涙の中に 若さがいっぱい」

・・・と若いころの失敗なんて上手くいかなことなんて笑い話に

してしまえばいいのさ。

 

価値観の相違は経験や環境で変わる。

また、学ぶ事で、痛みを知る事で、違う価値観であっても受容する

ことも、受容出来ずとも静観することが可能となる。

 

人生いろいろだから・・・面白い。

男も女も色々だから面白い。

あなたの職場のあなたの取引先のあなたのお客様の様々な

価値観に触れる事は面白い。

 

上手くいかないのは価値観の違いではない。

 

受け入れる事が出来ないあなたの姿勢の問題である。

・・・楽しみましょう!人生いろいろだから。

 

注釈→「人生いろいろ」唄 島倉千代子 作詞 中山大三郎

の歌詞から一部抜粋しました。

 

「サービスとは」  

「サービスとは」    2017年8月号

 

サービス=「おもてなし」と昨今は言われているが、

本来「おもてなし」とは茶道(千利休の利休七則)

からきた言葉である。

 

茶会などは、事前に招待をされた方々しか参加出来なかった

わけで、主催者(亭主)は日時・人数も決め、どの様な方々が

来るかも了解しているわけである。

 

そのお客様の為(好みに合った「しつらえ」を行い)に

心遣いが籠った「もてなし」で気分よくお帰り頂いた。

 

・・・茶道の事は門外漢で良くわからないが、

日本文化の美意識である「侘び寂び」は頭に浮かぶ。

 

決して豪華で贅沢ではないがシンプルで自然に美しい

「在り方」と「心遣い」が大事なポイントだと思う。 

 

更に説明すると、事前に準備万端整える事を「しつらえ」

と言う。

その形である空間や場の「環境の整備」・或いは品物や

飲み物・食事などの「具現化」したものを提供することを

「もてなし」と言う。

 

まぁ、簡単に言うと、過剰サービスの必要性はなし、

お客様が何を求めて、そのゴールをしっかり叶えてあげるために

日ごろから準備を怠らず対応できる事。

その基本にあるのは客に対する「心遣い」である。

 

私事だが、7月の終わりに引っ越しをした。

 

終の棲家への最後の引越しである。

 

数社見積もりを行い、ネットで評判を確認した上で、

テレビでよくCMが流れている会社にお願いした。

 

 

・・・あぁ、これが悲劇の始まりであった。

 

梱包・積込み・運送・設置・開封、また事前に養生を施し、

荷出し・荷入れの前には家具等の汚れを落とし、元の様に

中のモノを配置することまで確認をしていたのにも関わらず、

養生が足りずに壁や家具に傷をつける。

 

事前に配置の写真を撮っていない為、元の様に納められない。

 

営業担当者の見積・工程が甘く、人力だけでは運び出せない、

運び込めないモノが多々あった。

 

更に適正な人員配置・伝達が行われず混乱の極みに落ち込んで

しまった。

 

・・・と言うわけで一週間を要した我が家の引越しは、

あるべき場所に必要のないものがあり、必要なものが

どこにあるのか分からず、捨てられたのか?

 

・・・未だに多くの段ボールが各部屋に積まれたままである。

 

・・・業界一のサービスを提供する会社と8万円の差で

決めてしまった。

 

「私が悪いのだ。」と自己嫌悪になりつつ、よれよれの身体と

頭で、「安物買いの銭失い」とは、まさにこのことをだと

あらためて思う次第である。

 

・・・お客は「安物」は嫌いである。

「安い」ものは大好きである。

 

安物で100円でも一回使って壊れたら腹が立つ。10万円でも、

これは買って良かったと思えれば満足する。

 

ここで買って良かった。店の雰囲気もスタッフの笑顔も感じが

良かったし、何より買った後でしっかり修理も行ってくれた。

などのお客のゴールを叶えてくれるだけで良い。

 

現在は全ての業種・業態はサービス業と言える。

 

茶道の本来の意味の「しつらえ」を行い「もてなし」を

忘れないで欲しい。

 

 

・・・そうすれば価値ある会社で勝ち残る事が出来るはずだ。

 

 

 

「成功への道」  

「成功への道」    2017年7月号

 

何をもって「成功」というのか? 

分かりませんが、成功する人にはタイプ?性格?姿勢?

迷った時の判断基準など・・・

全てにわたって様々なプラスの要因があると思われます。

と、いうわけで分析しながらプラスになるための7つの方法を

考えてみました。

 

1.運→①良い人 ②悪い人 

運の良い人と付き合う。

 

2.思考→①ポジティブ ②ネガティブ 

落ち込むだけ落ち込んで開き直る。

 

3.性格→①直向き ②根気がない 

出来る事に取り組む。

 

4.健康→①気を付ける人 ②無頓着な人 

神経質になる必要はないが、定期的な検査は必要です。

 何事も健康が一番です。

 

5.欲→①強欲 ②無欲 

出世欲・金銭欲・事業欲・達成するぞと言う強い思いは

 持つべきです。

 

6.視点→ ①広い・深い ②狭い・浅い

見えているモノから見えないモノを見る練習は必要です。

 

7.好奇心→ ①強い ②弱い

知らない事を不安がるよりも、面白がって進む気持ちを

 持てば良い。

 

これらは僕の周りの一般的に成功者と言われる人たちに

共通しています。

 

ただし、成功者が必ずしも幸せではありません。

 

経済的・名誉や立場が高くても、一般的な概念で言われる

成功よりも、小さな幸せの継続が一番です。

その幸せの裏側には多くの失敗や悲しみがあります。

それらを含めて幸せです。

 

 

「熱い気持ち!!」  

「熱い気持ち!!」    2017年6月号

 

我々、日本人は実に良く働いてきました。

 

戦後70年を過ぎ、GDPで世界3位、中国に抜かれは

しましたが、3位です。

 

少子高齢化による人口減少といわれながらも懸命に努力を

重ね、オイルショックやバブル崩壊、リーマンショック後の

不景気とも戦ってきました。

 

一般的に言われる消費マインドの低下は、未来への不安です。

お金を使う事に怖れを抱いているのです。

 

なぜなら、戦後復興期・高度成長期・安定成長期の時代は

終身雇用に年功序列と安心して皆が「中流」という船に乗り、

その意識の波にゆっくり揺られていたのです。

 

2度目の総理の座を手に入れた安倍さんが放ったアベノミクスの

3本の矢は的に当たらず、デフレ脱却も果たせず持続的な

経済成長には至っていません。

 

まさに、我々国民は先行き不透明な

 

「ずっーと、このままなんだろう。」

 

という不安意識の波に溺れかけているのかも知れません。

 

 

昨今、政府は働き方改革を唱え、ワークライフバランスを

謳っています。

 

長時間労働や残業などの悪しき慣習が日本経済の成長に

ブレーキをかけている、そのため働き方を変えて労働者の

生活の質を上げる事が生産性の向上に繋がるという触れ込みです。

 

さてさて、皆様の職場は如何ですか?

 

長時間労働、サービス残業や職場でのパワハラ・セクハラ・

モラハラは存在していませんか?

 

綺麗ごとでは済まされない現実を私は理解しているつもりです。

 

企業の99%以上が中小零細企業で、そのうち赤字会社が

70%以上だと言われています。

 

 人員が足りない。

 一人に負荷がかかる為に長時間労働となる。

 有給も取れない。週休二日など夢の夢である。

 企業間の競争は熾烈を極め、やってはならないチキンレース

 となる価格競争に落ち込み利益が上がらない。

 だから残業代が払えない。

 昇給も難しい。

 法人化しているけど実質家族経営で生活の為には働き続けるしかない。

 

  ・・・それが現実です。

 

特に47業種業態の中で所得が低い順に最下位は理美容、

次に飲食業態と言われています。

 

好きな仕事に憬れを持って専門学校に入り、卒業後に入社した

若者達は一年以内に30%が離職するといいいます。

 

10年以内に同じ業界に残っているものは10%と言われています。

 

なぜなら待遇面で(給与の安さ・長時間労働・休みの少なさ)

一般企業と比べて余りにも貧困であるからです。

 

特に、名門店や有名店に入社した、いつかは憧れの

ミシュラン星付きの名シェフやカリスマ美容師になるのだ!と

夢と希望と情熱を持った若者達を待っているのは厳しい現実です。

 

彼らの未来の夢や目的達成のモチベーションを犠牲にして

サービス残業や最低賃金を割り込む低賃金、休みの少なさは

当たり前という世界は許されるのでしょうか? 

 

確かに好きで頑張りたくて情熱をもって修行の身になったとは言え、

犠牲の上で人件費を抑えて経営陣だけが儲かる構図はオカシイ筈です。

 

更にその様な店や会社では厳しい修行を行って得た地位や知識が

驕りに変わり、出来ないものへの鍛錬という名の暴言や暴力が

未だに横行しているのも事実です。(一部の店や会社だと思うが)

 

・・・苦労したのは分かります。

頑張ったのも分かります。

 

しかし、暴力や暴言は、ある者にはハングリー精神を生み、

努力の源となることもあるでしょう。しかし、殆どは悲しみと

憎しみしか生まないはずです。

 

時代は変わりやり方も変えていかなければならないと思います。

あなたの時代の繰り返しではなく、新たな時代を創って欲しい。

その為にその現実の殻を破る! 

 

積み重ねた経験で腕を磨いた先輩達が進んで自ら得た

「暗黙知=ノウハウ・ナレッジ」を「形式知=マニュアル化」して

分かりやすく指導する事で新人が育ちます。

 

パワハラやモラハラ・セクハラは以ての外、認めて褒める。

 

働きやすい職場の形成を図る。社内のコミュニケーションを

円滑にする。頑張ったら少しでも良いから還元できる制度を作る。

必ずうまくいく方法が見つかるはずです。

 

今よりも少しでも良くする「仕組み」は業務の隙間に隠れています。

 

働く人の隙間に隠れています。会社が持つ全てのシーズを見直す

ことで、沢山の隙間が見えてきます。

 

その隙間を「どう活かすか」が働き方の改革に繋がるのです。

 

熱い気持ちを持った若者たちが成長することは

日本の強さになり宝である。

彼らの情熱が消えないように掛け声だけではなく

私も前進していきたい。

 

 

「いいじゃないか!」

「いいじゃないか!」 (2017年5月号)

 

世の中は誠に理不尽である。・・・

資産家に生まれた子供たち、大企業の創業家に生まれた子供たち、

幼少の頃から帝王学を学びエスカレーターで有名校に進み、

一度は留学。MBAを取得。

少しだけ「外に出ろ!」の掛け声で祖父母に縁のある企業に就職。

30歳を過ぎて父が社長を務める会社に転職。

5年もすれば役員を任命され、40過ぎには早くも社長と・・・

 

世の中は誠に不合理である。・・・

正義よりも忖度上手く運べる奴が出世する?

真面目にコツコツ頑張っても収入は変わらず。

お客様に喜んで貰うために日夜遅くまでクタクタになるまで

資料作りに奔走しても、客は価格次第で他社に行く。

 

学歴なのか? 要領なのか? 持って生まれた身分の差か? 

愛想か? 才能か? 何が何を決めるのか? 誰が誰を決めるのか?

人生はなんだ! 仕事とは何だ!!

 

金儲けが仕事なのか? 会社の成長が喜びか? お客の期待を

裏切らない結果が成果なのか?・・・

 

安定した収入、待遇が整った職場、誰もが知る知名度の高い職場、

それがあなたの満足か?・・・

 

僕は嫌だ! 安定よりもエキサイティング! 学ぶ事が出来る。

チャレンジすることが出来る。本気で育ててくれる師匠。

頑張れば少しでも今よりステージが変わる環境があること。・・・

 

いつかは自分で自分のスケジュールを決められる様になりたい一心で

やってきた。

辛いのは当たり前。上手くいかないのも当たり前。

縁故・コネでチャンスをものにする奴がいる。

 

いいじゃないか?・・・

 

あなたが資産家の生まれで、高学歴、高収入で誰もが美人で羨む妻を

持ったとしても幸せとは限らない。

高すぎて落ちない人生虚勢を張って歩むよりも、地べたを張って

小さな砂山を何度も壊しながら固めて少しずつ昇る人生は面白い。

なぜなら沢山の悔しさ・悲しさの裏側に沢山の喜びや幸せがある。