大野尚の沸騰コラム

「頭の良い人」

 「頭の良い人」(2017年2月号)

 

早いものでもう一ヶ月も経ってしまった。

 

いや、まだまだ11ヶ月近くもあるよ。

 

「そうか!ひと月なんてあっという間だったなぁ。残りは

しっかりやらないといけない。」

 

と思う人もいれば、

 

「なんだ、まだ余裕だぞ!まぁ、ぼちぼちやろう。」

 

と思う人もいる。

 

もちろん自分の置かれている状況でも違ってくるだろう。

 

大事な事は過ぎ去ったひと月をどの様に過ごしたかを

自ら問うてみることだと思う。

 

その問いの答えをしっかり把握して、これからの動きに

変えなければならない。

 

 

135億年前に「ビッグバン」によって物質とエネルギー・

時間と空間が生まれ、四十五億年前に地球が誕生する。

35億年前に特定の分子が結合し有機体(生物)を形作った。

600万年前に最後の人とチンパジーの共通の祖先が現れ、

250万年前に、現世人類によく似た動物が姿を現した。

僕達の先祖、ホモ・サピエンスが文化を形成させたのが

今から七万年前である。その時に、「歴史」が始まる。

という書き出しから始まる河出書房新社の『「サピエンス全史」 

文明の構造と人類の幸福』の著者はイスラエルの人類学者

ユヴァル・ノア・ハラリ。

 

 

その翻訳者である柴田裕之(やすし)さんに、僕がパーソナリティを

務めるrkbラジオ「こだわりハーフタイム」の番組にゲストとして

出演していただいた。

 

インタビューに応える柴田さんのゆっくりとした静かな

落ち着いた声は、優しさに満ち溢れていた。

 

◯大野
「最初は細かい文字で上下巻2冊、本書タイトルも『サピエンス全史』と、
正直、うわぁ難しそうだなぁ、と思いましたが、巻頭ページから脳みそに
スムーズに文章がとろけるように注がれていくのに驚きました。
柴田さんが分かりやすく訳されたのですか?」

 

●柴田さん
「大野さん、僕じゃなくて著者のユヴァル・ノア・ハラリ自身が誰でもが
理解出来るように文章の表現も例えも含めて原書自身がそのように書かれ
ているのです。」

 

◯大野
「うわぁ!凄い。分かりやすいだけでなく、最初の数ページで最後まで読み
たい、早く読みたい!と、好奇心が揺さぶられました。」

 

●柴田さん
「そうですか?それは大変嬉しい事です。私も著者に会った時、彼の誰にでも
伝わる事が前提とした表現や例える話し方に圧倒されると同時に、非常に頭の
良い方だと思いました。」

 

・・・柴田さんの優しさ溢れる静かな声がスタジオにゆっくり流れていた。

 

世の中には難しい事をそのまま難しく話す人。

また、簡単な事も難しく話す人がいる。

本当に頭の良い人は難しい事を簡単に分かりやすく話す人だと僕は思っている。

 

伝わらなければ理解は出来ない。伝える能力が高い人・

伝える表現力が高い人。

僕はそんな頭の良い人になりたいと思っている。

 

皆さんに伝わったかなぁ?・・・まだまだ修行中。

残り11ヶ月、未来の歴史をしっかりと刻んで行こう!

 

 

是非、河出書房新社の「サピエンス全史」を手に取ってほしい。

 

訳者の柴田裕之さんの読む人に向けた日本語の使い方も含めて、

頭の良い方だと思えるはずだ。

 

 

「ピンチをチャンスに変えられる酉年到来」

 「ピンチをチャンスに変えられる酉年到来」(2017年1月号)

 

皆様、新年明けましておめでとうございます。酉年です。

 

酉年の特徴としてお客も運気も取り込めるということで、

商売繁盛のチャンスだとも言われていますが、

申酉騒ぐ」という格言があるように、株価も為替も政治も

国際情勢も変動が激しい年になりそうです。

 

さて、皆様は年末年始ゆっくり休めたでしょうか?

人の心は肉体とのバランスで変化します。日頃、お忙しい日々を

過ごされているタフな人ほど、自らの健康を過信するものです。

 

実は、私は昨年の31日から正月4日まで体調を崩し、

あまりの激痛に3日に大学病院の急患外来でCT・レントゲン・

血液検査を受けました。

 

その時は、ドクターからは「偽痛風」だろう?と診断され、

痛み止めの点滴を2時間受けて帰宅。

 

ほぼ正月4日間は、痛みに負けて身体を動かす度に呻き声を

上げる始末で家族からは大げさだ!と非難轟々でした。

 

もちろん、激痛のため集中力を失い、本を読むこともできず、

テレビを観てもツマラナイし、かなり精神的にダメージを

受けました。

 

情けない話、死ぬような病気でもないのに死ぬほど痛く

「うぅ!!あぁ!!」と呻いて騒いでいました。

 

結局、「痛風」でも「偽痛風」でもなく、ばい菌が入ったわけ

でもなく、炎症と痛みの原因は分からずです。

 

発症から3週間経った今でも時折起きる激痛と静かに潜む鈍痛が

左膝に違和感・不快感を残していますが、ピーク時期から比べると

痛みも腫れも徐々にですが快方に向かっています。

 

企業経営も、今起こった課題や問題は今対処しなければ

なりません。待ったなしです。

 

しかし、その時の処理が終わったからと言ってそのままにすると、

また同じ問題・課題が起きてしまいます。

 

今回の顛末であらためて思いました。我慢出来ない痛みは

抑えなければいけません。

 

その為の痛みを止める西洋医学的対処療法。

そして何処が問題なのかを探る検査。

 

結果、数値には出なくても、必ず「根=原因」はあります。

 

それを探る東洋医学での脈診で「根」を突き止め、鍼灸での

治療を行い改善に向かっています。

 

企業の問題も同じ様に悪くなって対処しても、

またしばらくすると必ず起きます。

 

人間の身体も健康維持には食事の改善と運動が必要です。

 

 

つまり体質の改善が必要です。

 

 

企業経営も緊急時は西洋医学的なその状況を抑える対処が必要です。

 

しかし、次回同じ事を繰り返さないためには「根」を探り

治療する東洋医学的手法、社員のミスを事前に察知する仕組み・

お客様の動向をリサーチする情報の取得等、追求とデーターを

積み重ねる動きが必要です。

 

ただし、根本的な改善には組織の体質を変えなければいけません。

 

体質改善です。

 

問題が起きることが問題ではなく、大きな問題は、

問題が隠されることや自分勝手に処理する事で大きな問題に

発展していくことです。

 

私が自分の身体を過信したことで痛みが起きた様に、企業も

過信せず真摯に何事にも向き合う事。

 

問題が起きた場合は、原因を突き止め、体質改善をすることで、

波乱万丈な酉年を商売繁盛のチャンスに変えられます。

 

皆様の健康と社業の業績アップを心より願っております。 

本年も宜しくお願いいたします。

 

 

「小さいからこそ知恵を出す」

「小さいからこそ知恵を出す」  (2016年12月号)

 

かつら業界の双璧はアートネイチャーとアデランスでした。

テレビ・新聞・雑誌とあらゆる媒体を使い洪水の様に広告

出稿を行っていました。

 

彼等の主力ターゲットは僕の様に薄毛が気になる成人でしたが、

数年前から医療(円形脱毛症・抗癌剤治療による脱毛)

マーケットやウィッグと言うファッションを意識させたシニア

女性の為のものに変わって来たように感じている。

 

そんな中、10月のネット上のヤフーニュースで

日本のおじさんたちが、「アデランス」をかぶらなくなったワケ 」

という記事が掲載された。

 

その元ネタは、

 

10月14日

「アデランスがMBOを実施すると発表した。投資ファンド

インテグラルが子会社を通じてTOBを行い株式取得、同社の

支援を受けながら経営再建を目指すということで、近く上場

廃止になるという。」

 

というものでした。

 

・・・おじさんたちはかつらを必要としなくなったのか?

 

発毛治療のAGA等の台頭や記事の中にもありますが、

「これまでの高価格帯のかつらを売るビジネスが崩れ始めた」

(日経産業新聞 2016年5月16日)

 

もちろん、個人差もありますが、アデランスなどの

大手メーカーで自分の頭にピッタリのかつらをフル

オーダーすると、40万~50万はゆうにかかると

いわれています。・・・

 

大手のかつらメーカーとの繋がり(購入契約)は、

次々にアップセル(高額商品・スペアへの誘導)や

クロスセル(他商品)への誘導が始まり、最終的に

100万円を超える出費となってしまう”魔のスパイ

ラル”に入って行くのです。

 

その記事の中に僕の知り合いのかつらメーカーの事が

取り上げられていました。

 

2000年に創業したかつらメーカーのWith(ウィズ)の

Webサイトをのぞくと、オーダーメイドの全頭かつらは

16万8000円、部分かつらは14万8000円。

修理・補修費用も2万5000円~5万円と料金表を公表している。

 

そうです。お客さんは気付きました。価格の差が

品質・サービスの差でないことを・・・

 

今までは、高いもの=「品質は良い」「サービスが良い」と

いうことが、単なる思い込み、大量の広告による洗脳だと

気付いたのです。・・・

 

ウィズは販売の殆どをネットで行っています。その為、

大手の様に大量の広告出稿は行っていません。

 

 

HPの充実・・・WEBマーケティングを強化することにお金を

使えば良いのです。

 

型取りや購入後の調整は契約の理・美容室がパートナー(代理店)

として行っているため、お客様の望む髪型やカラーに調整出来ます。

また、普段のカットやシャンプーなども応じる事ができます。

 

カンセリングに関しても、メールや電話で懇切丁寧にお客様の

背景を重んじて対応しています。

 

小さいからこそ大手に負けない努力を続けているのです。

 

経費を掛けずに、お客様がお求めやすく高品質な商品を

提供する。人間が出来るサービスは常にベストを目指して

日々努力を続ける。

 

小さいからこそ使える知恵を出し合って皆で未来を創造

しているのです。

 

決して大手を批判しているのではありません。

僕達の頭には大手は安心で良いものという認識があります。

 

小さくても大手に負けない良いものを創造している会社は

沢山あります。大きくなることよりも強くなる事が大切なの

です。

 

 

誰もが「安い」ものが好きです。

 

でも「安物」は嫌いです。

 

 

安物は100円でも期待を裏切れば100円でも高く

感じます。「安い」とは100万円でも期待以上の価値が

あれば安く感じるものです。

 

だからこそ他社に負けない良いもの(価値があるもの)を

創造するために強くなれば良いのです。

 

 

 

「活かす・生かす・イカス」

「活かす・生かす・イカス」  (2016年11月号)

 

ウチの会社にはイカした奴が多いよ。

 

まるでトレンディドラマに出来てきそうなイケメン男子

や顔の小さなファッションモデルみたいな美女が溢れて

いる会社かと思いきや、その会社には活き活きとやりがい

を持って働く社員で溢れている会社だったのです。

 

 

「生産性を高めろ!!」

 

「ビジネスアジリティを向上させよ!!」

 

「少数精鋭部隊で乗り切れ!!」等、

 

少人数・時間密度を高めて・スピード重視で仕事をする。

 

 

そうなれば、多くの人員を抱えなくても良いので、販売管理

費の人件費のトータルでの比率を下げることが出来、一人あ

たり人件費を増やす事が出来ます。

 

 

社員の平均給与が高ければ優秀な人材も入社してくることで

しょう。企業としては理想の姿かもしれません。

 

 

しかし、そんなに上手くはいきません。

 

 

能力の高い人間が集まったとしても2割は期待する姿には

なってくれません。

 

2:6:2(2:8)の法則に逆らえません。

 

上も下も飛び抜けた2割の人たちがいます。

 

この2:8の法則は自然の摂理と言っても過言ではありません。

 

交通量の8割は2割の道路に集中する。

 

売上の8割は2割の商品・お客・社員で構成されている。

 

蟻も蜂もだいたい良く働くのは2割で残りの8割は遊んでいるそうです。

 

それじゃ、

活き活きとやりがいを持って働く社員で溢れている会社

なんてありえないよね。

 

そんなことはありません。

 

同じ商品を売っているのに、同じ様な場所で売っているのに、

なぜ、儲かる会社と儲からない会社があるのか?

 

儲かる会社は全体のレベルが他の同業他社に比べて高いのです。

 

会社単独でみれば良く売るのが2割、平均的に売るのが6割、

少ないのが2割となります。

 

 

この法則は変わりませんが、他の会社と比べると一人あたりの

売上高が大きく違っているのです。それでは全体のレベルが

高い会社にするにはどうすれば良いのか? 

 

 

答えは簡単です。

 

社員が楽しんで働く環境の組織にすれば良いのです。

 

 

その為には、この2:6;2(2;8)の法則を無視することです。

 

1.社長は社員を信じる。→不信感が環境を悪化させます。

  信頼が信用を生み出します。

 

2.社員をランク付けしない。→社員同士の比較対象ではなく

  個人の成長を促す事が重要です。

 

3.社員規定や就業規則は性悪説で作成し、社員と向き合う姿勢は

  性善説で行う。→人は弱いもの、会社の中に犯罪者を生まない様な

  規則や規律の中に仕組みとシステムの構成で制度設計を行う事が

  肝心です。

 

4.適材適所→得て・不得手の特性を鑑み配属、なんでも出来る

  ジェネラルリストを創り出すことよりも一つ2つの事に秀でた

  プロフェショナルな人材の貢献度は高い。

 

5.教える・繰り返して教える・諦めず教える→暗黙知を形式知に

  変えて分かりやすく指導する。

 

6.パワハラ・セクハラ・虐めは絶対に許さない姿勢を貫く

  →企業体質として虐めは許さない覚悟が必要です。

   人を潰すのは人です。

 

7.認める→どんな人でも認められれば嬉しいものです。

 

8.褒める→褒められて嫌な人はいません。

 

9.ビジョン(目的)の明確化

  →自分達の未来が創造出来る事が一番です。

 

10.楽しむ・愉しむ→何事も愉しむ事が重要です。

   上手くいかない事も上手くいくためのヒントだと思い

   挑戦する姿勢が生まれます。

 

 

さぁ、11月も仕事も遊びも楽しもう!

 

この気持が大切なんだなぁ。

 

 

 

 

「成功か失敗か・・・」

「成功か失敗か・・・」  (2016年10月号)

 

起業への志は高ければ良いと言うものでもありません。

不思議な事に低い人でも成功している人はいます。

 

精度の高い事業計画が成功を導くとも限りません。

アバウトな計画でも成功している人はいます。

 

金があれば成功するのか、いいえ、なくても成功している人は

いるのです。むしろヒト・モノ・カネに委ね過ぎると失敗する

事が多いのも事実です。

 

 

タイプ別に分類すると

 

1.思いが強く熱い気持ちの人は、直ぐに行動に移します。

 →失敗も成功も五分五分ですが、失敗しても立ち直りが早い人です。

 

2.熟考して行動に移す人は、大きな失敗は少ないが考えている間に

 チャンスを失い成功確立も減ります。

 

3.方向性が明確ではなく悩む人は、助走期間を設けて進むべきか?

 止めるべきか?の判断が必要です。

 

 

 少なくとも失敗する原因は分かっています。

 

1.不用意にイニシャルコストを掛けすぎると失敗確立が高くなります。

 原資がなければ行き詰まります。お金を生み出す前にお金がなくなれば

 それで終わりです。

 

2.ヒト・モノ・カネを使うだけの人は失敗します。ヒト・モノ・カネ・

 ジョウホウを活かす事で未来を創造します。活かす為には知恵と工夫と

 協力が必要です。

 

3.小さな成功で驕るヒト・放漫なヒト・勘違いするヒトは続きません。

 会社の金は自分の金、成功は我にあり、失敗を他責にするヒトは

 間違いなく手にしたモノを失う事になります。

 

 

「自分の強さ」=得意な事、売りになるべきことを中心に進めるべきです。

 

 

事業はお金をかければ成功するわけではありません。

自分の強さを武器にお金を掛けずに出来ることを探してみる

ことから始まります。

 

その上で、必ずやり遂げる「思い」が沸点に達した時に決断すべきです。

 

但し、世の中は自分の思いだけではなく、顧客市場=マーケットが

存在します。

 

 

市場の「ニーズ」→「ウォンツ」→「デマンズ」を捉えているか?

提供するサービスは?商品は?「市場性」と「成長性」がある
ビジネスなのか? 

競走相手がいないニッチな市場を捉えているのか?

をしっかりとリサーチすることでリスクを軽減出来ます。

 

客の多さではなく、自分の提供するサービスや商品で食べて行けるか?

どうかの見極めは必要です。

 

だからといって理論武装で固めてしまって身動きが取れずに何もしないと、

そこで終わりです。 

 

動けば答えは必ずあります。

 

動いた結果を元に、上手く行かなければ失敗の原因を追求する。

上手くいけば、それをさらに高める。

答えを導く動きの密度を高める事が成功への「鍵」です。

 

「成功」は瞬間的な情熱の高さよりも、継続する情熱を持ち続ける事が

できる者が手にする事が出来るのです。

その証拠に僕の知る成功者達は、本当に何事においても

「しぶとい=粘り強い」ヒトが多いです。

 

 

 

「旅から学ぶ②」

「旅から学ぶ②」(16年9月号)

 *本コラムは8月に配信した「旅から学ぶ①」の後編となります。
 前編をご覧になってからお読みください。

 

旅から多くの事を学んだ。

 

バーリに到着後、荷物をピックアップし、「いよいよ始まる旅への

ト・キ・メ・キ」を感じる。そんな中、僕とWさんの荷物は現れる

ことなく、重い足取りでロストバゲージの申請へ向かう・・・ 

 

 

先月はここまでです。この後、どうなったか?

 

まだロストバゲージの部屋の前には行列は出来ていない。僕らの前に

一人だけだ。担当者はアラサーの女性で、先に並んでいた男性は何事

もなくスムーズに手続きを終了した。次は僕らの番だというその時、

いつの間にか後ろに並んでいたスペイン人と思わしき男性が大声で

何事か叫ぶ!担当者も叫び返す!!

 

担当者の顔は真っ赤で目は釣り上がり、「ポリツィア!!」と叫んだ。

 

これですべてが終了。僕らの荷物の件は適当にあしらわれてしまった。

 

カタカタと頼りない音を出すガタが来たプリンターから印刷された紙を

渡され、サヨナラだ。

 

僕らは、辛うじて当日と翌日のホテルを伝えることは出来ていたが、

その紙切れには僕らのことを中国人と明記されていた。

 

 

こんな時どうする?

 

ヒステリックになってしまった相手に何を言っても埒が明かない。

他の担当者を探すか、いなければ、証明書を貰って退散するしかない。

 

詰め寄れば、火に油を注ぐようなものだ。・・・

 

僕らは大人しく紙切れ一枚を手に空港を後にした。

予約したレンターカーを借りて、5日間、毎日、移動の旅が始まった。

 

当日(一日目)「マテーラ」・・・航空会社から連絡なし。もちろん荷物

も届かず、あいにく日曜日で衣類など必要なものは買えず、同行者から購入。

 

翌日(二日目)「キィエティ」・・・現地航空会社に連絡するもコンタクト

出来ず。しかたなく、電話代の出費は痛いが、航空会社の日本オフィス(ロストバゲージ係)

に電話する。

 

担当者は非常に真摯な対応であった。即刻、イタリアの担当者宛にメッセージ

を送ると約束をしてくれた。バゲージが届くことを信じて最低限の着替えを購入。

 

連絡なし。

・・・諦めの心境となる。

 

三日目「リミニ」・・・午後、ホテル到着後に現地担当(ボローニャ)から電話が入る。

 

「明日の昼までにホテルに届ける。」

 

「明日は困る。早朝にミラノへ出発するので困る。今日。持って来てくれ!」

 

と頼むが、

 

「遠いから無理だ。明日、ミラノに届ける」

 

「ボローニャからだったらミラノの方が遠いのに、なぜ?近いリミニに今日、

 届けられないのだ!車で一時間半だ!」

 

と詰め寄ると。・・・“ブチ!”と電話を切られてしまった。

 

結局この日も荷物は届かず、必要な洋服・靴などを購入。再度、成田の

航空会社の日本オフィス(ロストバゲージ係)に電話。

イタリア本社からは返答なしとのレスポンス。

 

 

4日目「ミラノ」・・・夕方着。荷物はホテルに届かず。・・・明日が最終日。

完全に開き直ってしまった。

 

5日目「ミラノ」・・・最終日、明日が帰国である。朝食後、成田の航空会社の

日本オフィス(ロストバゲージ係)から電話が入る。

 

「本社と連絡がついて、本日のお昼(正午)迄に荷物が届きます。」

 

・・・正午まで待ってみるが荷物は届かず。

 

結局、僕ら二人は必要なものを買い足しながら、買い物袋で5日間を過ごした。

 

5日も過ごせば荷物も増える。仕方がないのでスーツケースを購入することにした。

ミラノの街を散策中に「オッ!!これは良い」目に飛び込んできた洒落たキャリーケース。

 

店に入ると10坪ほどの店内は感性高きバゲージが配列されている。

 

 

これは超えている。

 

 

誰もが持っている王道の「リモア」・老舗代表格の「ゼロハリバートン」を超えて

いる。感動の余韻にひたることなく即購入。もちろん二人共。これが良かった。

 

現地価格は約10万円。日本で買えば25万円。気分良く、意気揚々とホテルに

戻ると同行者から電話。

 

「僕の部屋に二人の荷物が届いていますよ。」

 

「エッ!!」

 

6日目、「ミラノ・マルペンサ空港」・・・ロストバゲージにあった我々二人は

両手にスーツケースを持ち帰る事になった。

 

 

帰国後の顛末、「日本」・・・我々は保険に加入していた。そして、僕は今回の

事を時系録に沿ってレポートを記入していた。ロストバゲージ証明書・バゲージ

タグ・搭乗券・Eチケット・購入したもの全ての領収書を捨てずに、捨てさせず

にとっておいた。

 

「保険は使わなくて良かった。」と思うものです。使う時は、何かがあった時です。

少しのお金を惜しんでしまうと、何かがあると、大変な損失となります。

 

我々には遅延手荷物の保険対応の最高額(96時間ルール)と航空会社からの

補償額が入る事になりました。それから素敵なスーツケースが「おまけ」に

付いてきた旅となりました。

 

教訓・・・機内手荷物には最低限の下着と着替え、常備薬等を持ち込む事。

 

一週間位の旅なら買い物袋で充分かしれませんね。

 

・・・忘れられない「旅」となりました。

 

 

 

「旅から学ぶ①」

「旅から学ぶ①」(16年8月号)

 

旅から多くの事を学んだ。

 

19歳から始めた海外への旅、40年間120カ国以上、数百回の

渡航から学んだ事は数多くある。「見識」とは違う、自らの体験

から得た「暗黙知」の様なものだ。

 

先日、7名の友人を伴って、「南イタリアのアグリツーリズモと5つ

の世界遺産と古代建築から学ぶ」と大風呂敷を広げたテーマでレンタ

カー2台を借りて総勢8名、現地滞在5日で1500kmを周遊。

 

 

・・・旅自体は思い出深い良いものになったと思うが、

トラブル続きの旅となった。

 

 

昔からトラベルはトラブルとダジャレのネタになるほど旅に問題はつき

ものであることは承知している。僕一人なら良い。多くの困難を回避し

対処して来た。

 

今回は8名のグループである。5泊6日という短期間で各地のホテルも

予約済、航空機の日程は変更不可。スケジュール優先が大前提である。

 

初日、僕達は香港経由で予定より40分早く朝6時20分にローマに到着。

荷物をピックアップして国内線に移動。・・・目指す、ア社のカウンター

付近は大混雑。日本でネット予約した便を自動搭乗発券機で発券するも荷物

タグが出てこない。

出てこないから、その辺の係員に訊くが相手にしてくれない。相手にして

くれないのを無理やり訊くがカウンターに並べと言う。カウンターは長蛇の列。

それも、なが~い行列はちっとも進まない。

 

あっという間に残り40分。バゲージのドロップオフも出来ていない。

このままでは間に合わない。

 

レンターカーは現地到着後の時間+30分で予約している。次の便は夜しかない。

チケットは格安で変更できないFIXチケット。

 

企画立案手配のツアーリーダーの僕は10時間以上もココで皆を

待機させるわけにはいかない!

 

 

・・・それにしても、なぜ?列が進まないのか?

 

よく見れば、現地航空会社のスタッフ達はこの混乱した状況に対処出来ずに

開き直って役目を放棄している。その辺でウロウロしているスタッフは役に

立たない!そう決めた僕は、やるしかないと決めた。

 

時計の針は出発まで30分を切っている。・・・カウンターの係員を一瞥し

左から2番目の彼女だと決め(この人だと見極める事が大切です。)縦に並ぶ

行列を無視して、カウンターに平行した横から荷物も持たずに、何気なく

スルーっとこの人だと決めた女性係員の前に入り込む。

 

パスポート見せ、一言、

「大事なミッションでバーリに飛びます。我々8名の荷物のタグが発券されず、

ドロップオフも出来ません。時間がありません。日伊の友好の為に助けて下さい。

あなたはとても親切です。本当に有難う。」(アピールする。褒める事はとても大切です。)

 

 

・・・すると彼女は「一人一人ココに呼びなさい。」と言う。

 

 仲間に合図を送り、一人ずつチェックインを行う。行列に並ぶ人々。不満の

膨れ上がった数人のおばさん達が「ぎゃぁ!ぎゃぁ!」と騒いでいる。

 

「なんだ!彼等は?」

「なぜ?彼等は並ばないのだ?」

 

・・・そうだね、ごめんなさい。僕らは間に合わない。

配置された係員は日本人の僕らを相手にしてくれない。

 

だから、割り込みはいけない事だとわかってはいるが、ごめんなさい。

 

・・・と思いつつ。無事にバゲージタグを8名分受取り全てドロップオフ完了。

 

早足でセキュリティチェック、ゲートへ・・・なんとか間に合った。

 

1時間後、目的地のバーリに到着。

 

数十分後、荷物受取ターンテーブルには多くの人が自分の荷物をピックアップ

していく。僕らのメンバー6名も早々とピックアップ。

 

「いよいよ始まる旅へのト・キ・メ・キ」を感じる一瞬だ。

 

・・しかし、僕とWさんの荷物を残し、バゲージコンベアーは虚しくラストコール。

 

・・・そう、ロストバゲージへの申請に重い足取りで向かう。

 

・・・更に困難は続く。

 

                                次回へ

 

「組織の重しを取り除け!」

「組織の重しを取り除け!」(16年7月)

 

上司や先輩の役目として、一番重要な事は部下・後輩の育成と

彼等の未来を創ることです。

 

サボる・だらける・正しい事に反発する・役目・役割を放棄する・・・

 

この様な部下や後輩は問題外ですが、どうして世の中の組織の中には

若手の未来を潰す輩が多いのか?・・・不思議です。

 

優秀な部下や後輩はチームの活力であり、育て上げた上司や先輩の

マネージメント力の評価も上がります。その上、部下や後輩が育つと

いうことは会社の成長を一番促します。

 

残念ながら、多くの組織では、「出る杭」を叩く、「個性」を潰す、

「違い」を理解しない先輩や上司が多いのも事実です。

 

経営者は組織の「長いものに巻かれろ」的な空気感と、ただ社歴が

長いだけの中途半端な先輩や過去の栄光に縋るタイトルだけ立派な

役職者達の蔓延を防御しなければいけません。

 

なぜなら彼等があなたの会社の未来の可能性を叩き、潰しているのです。

 

言いたい事も言えない会社では、新たな発想も、人より早くて生産性

の高いスピードある仕事力も、他と違うということで葬られ浮いた存在

として、最悪は村八分にされ精神的に追い込まれてしまうこともあり得ます。

 

それらは、個性もキャリアもアイデアも一生懸命さも、高いモチベーションも

もぎ取ってしまうのです。

 

・・・「勿体無い!」

 

組織の重しを取り除け!風通しの良い、努力を惜しまず成果を上げる

社員達の未来を創造して下さい。

 

 

 

「早期発見が早期改善への道」

「早期発見が早期改善への道」(2016年6月号)

 

毎年、3月末に行っている人間ドックの便潜血検査で陽性となり、

大腸内視鏡検査を4月に受診。そこで2個のポリープが見つかりました。

 

1個は小さなもので、その場で切除してもらい、後1個は2泊3日の

入院手術ということで、5月の最後の週に検診した病院に入院して

手術しました。

 

術後一日目は、まぁ、割と元気で、「こんなもんか、」という感じで

リラックスできていました。

 

2日目の朝から酷い頭痛、吐き気をもよおし、「何かおかしいなぁ」

と思っていたら、その日の夜中に下血して血圧も下がり・・・

思い出すと顔面蒼白・・・。

 

3日目に再度、内視鏡による止血(追加クリップ止め)処置を行いました。

結局、入院期間も5泊6日となりました。話はそれだけではなく、

止血処置の説明を写真で受けた家族は、医者から

「良かったですね。流れ出した血液の傷口はココです。その横に大きな

血管があります。」と

言われたそうです。・・・命に関わるところでした。

 

大腸内視鏡手術の止血は傷口を縛ります。縫うことはしません。

通常は電気メスで焼くことで止血しますが、ある程度の大きさだと

クリップを使用します。その場合の出血は1000人に一人の確立と

言われていました。その1000人の一人に当たってしまいました。

ポリープとしては小さいものではなく心配しましたが、組織検査の結果は

良性でした。

 

手軽な便潜血検査ではなく、50歳を過ぎたら、いいえ!40歳を過ぎたら

上も下もカメラ入れるべきですね。200㏄の下剤飲むの気持ち悪そうだし、

お尻からカメラ挿入なんて考えるのも恐ろしかったけど、それ以上に

大きくなった悪性腫瘍の方が怖ろしいことです。

 

企業経営も同じです。定期的且つランダムなタイミングでの各現場での

ヒアリングやモニタリングは必要です。なぜなら小さな問題や課題を気づかず、

そのままになることで大きなリスクを背負い込むことになってしまうからです。

 

経営とは如何に未来のリスクを軽減し、また、状況判断と過去のデーターの

蓄積からフォーキャスト(予測)を行って事前に対処するかです。そのための

「しくみ」「システム」を講じていく必要があります。

 

また、経営者の健康リスクは経営のリスクになります。そのためには、

トップがいなくても経営が滞ることのないような組織体制が必要です。

トップの個人商店(ワンマン経営)からの脱却と人生の最大の幸せは

健康だという認識が必要です。

 

経営も健康も早期発見が早期改善の道を創ります。

本来であれば、病気(問題)にならないための心身作り(仕組みづくり)、

自然治癒力(理念共有力)を高める食事(コミュニケーション)・

運動(活動)・ストレス発散(ガス抜き)が重要です。

 

 

 

「気分上々」

「気分上々」(2016年5月号)

 

ゴールデンウィークも終わりました。長ければ10日間の連続休暇を

取られた人もいるかと思います。

暦通りでも3連休+3連休は多くの方が取られたことでしょう。

 

僕は様々な仕事を担っているので、前半は仕事、5月の3・4・5日は

3連休で何もしないで自宅で読書三昧でした。

 

休みの前はあれもこれもしようと考えていましたが、結局は寝そべって

分厚い本を3冊読み通しただけで終わりました。

久々にリラックスできたと思います。

 

さて、連休も明け、街もオフィスも完全に仕事モードに突入しました。

皆さんの会社の新入社員の方々はいかがでしょうか?

「スイッチオン」されていますか?

 

誰かと連休中の事をペチャクチャお喋りする。欠伸を堪えきれずに何度も

口を手で抑えている。更に上級者は机の上に頭を置いて寝ている。

・・・そこまでいかなくても、社内には、ダラッ~とした気怠い空気が

漂っていませんか?

 

「スイッチオン!」・・・「うぅん難しい?」

切り替えが必要ですね。

 

1.連休前の仕事の棚卸しをする。先ずは書き出してみる。

  次に優先順位を付けてみる。これで、進行中の仕事の状況や

  やるべきことが整理出来ます。

 

2.当月の目標を書き出してみる。遣るべき仕事の優先順位を付ける。

 

3.上司・同僚・先輩に元気に挨拶をする。

 

4.デスク周りの整理整頓・・・掃除をする。

 

5.冷たい水で顔を洗う。

 

朝礼も大事なポイントです。元気な声で挨拶。目標の確認。全員に

今月のコミットメントを発表させる事も意識の向上となります。

あなたが上司なら、部下の顔の表情や声のトーンで分かるはずです。

 

本来は連休中に仕事モードに徐々に切り替えていく事が必要です。

最終日はゆっくりクールダウンで心も身体も整える事です。

 

さぁ、次のお盆休みを満喫するために、キビキビスピードアップで

集中です。