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2017.06.06

「熱い気持ち!!」  

「熱い気持ち!!」    2017年6月号

 

我々、日本人は実に良く働いてきました。

 

戦後70年を過ぎ、GDPで世界3位、中国に抜かれは

しましたが、3位です。

 

少子高齢化による人口減少といわれながらも懸命に努力を

重ね、オイルショックやバブル崩壊、リーマンショック後の

不景気とも戦ってきました。

 

一般的に言われる消費マインドの低下は、未来への不安です。

お金を使う事に怖れを抱いているのです。

 

なぜなら、戦後復興期・高度成長期・安定成長期の時代は

終身雇用に年功序列と安心して皆が「中流」という船に乗り、

その意識の波にゆっくり揺られていたのです。

 

2度目の総理の座を手に入れた安倍さんが放ったアベノミクスの

3本の矢は的に当たらず、デフレ脱却も果たせず持続的な

経済成長には至っていません。

 

まさに、我々国民は先行き不透明な

 

「ずっーと、このままなんだろう。」

 

という不安意識の波に溺れかけているのかも知れません。

 

 

昨今、政府は働き方改革を唱え、ワークライフバランスを

謳っています。

 

長時間労働や残業などの悪しき慣習が日本経済の成長に

ブレーキをかけている、そのため働き方を変えて労働者の

生活の質を上げる事が生産性の向上に繋がるという触れ込みです。

 

さてさて、皆様の職場は如何ですか?

 

長時間労働、サービス残業や職場でのパワハラ・セクハラ・

モラハラは存在していませんか?

 

綺麗ごとでは済まされない現実を私は理解しているつもりです。

 

企業の99%以上が中小零細企業で、そのうち赤字会社が

70%以上だと言われています。

 

 人員が足りない。

 一人に負荷がかかる為に長時間労働となる。

 有給も取れない。週休二日など夢の夢である。

 企業間の競争は熾烈を極め、やってはならないチキンレース

 となる価格競争に落ち込み利益が上がらない。

 だから残業代が払えない。

 昇給も難しい。

 法人化しているけど実質家族経営で生活の為には働き続けるしかない。

 

  ・・・それが現実です。

 

特に47業種業態の中で所得が低い順に最下位は理美容、

次に飲食業態と言われています。

 

好きな仕事に憬れを持って専門学校に入り、卒業後に入社した

若者達は一年以内に30%が離職するといいいます。

 

10年以内に同じ業界に残っているものは10%と言われています。

 

なぜなら待遇面で(給与の安さ・長時間労働・休みの少なさ)

一般企業と比べて余りにも貧困であるからです。

 

特に、名門店や有名店に入社した、いつかは憧れの

ミシュラン星付きの名シェフやカリスマ美容師になるのだ!と

夢と希望と情熱を持った若者達を待っているのは厳しい現実です。

 

彼らの未来の夢や目的達成のモチベーションを犠牲にして

サービス残業や最低賃金を割り込む低賃金、休みの少なさは

当たり前という世界は許されるのでしょうか? 

 

確かに好きで頑張りたくて情熱をもって修行の身になったとは言え、

犠牲の上で人件費を抑えて経営陣だけが儲かる構図はオカシイ筈です。

 

更にその様な店や会社では厳しい修行を行って得た地位や知識が

驕りに変わり、出来ないものへの鍛錬という名の暴言や暴力が

未だに横行しているのも事実です。(一部の店や会社だと思うが)

 

・・・苦労したのは分かります。

頑張ったのも分かります。

 

しかし、暴力や暴言は、ある者にはハングリー精神を生み、

努力の源となることもあるでしょう。しかし、殆どは悲しみと

憎しみしか生まないはずです。

 

時代は変わりやり方も変えていかなければならないと思います。

あなたの時代の繰り返しではなく、新たな時代を創って欲しい。

その為にその現実の殻を破る! 

 

積み重ねた経験で腕を磨いた先輩達が進んで自ら得た

「暗黙知=ノウハウ・ナレッジ」を「形式知=マニュアル化」して

分かりやすく指導する事で新人が育ちます。

 

パワハラやモラハラ・セクハラは以ての外、認めて褒める。

 

働きやすい職場の形成を図る。社内のコミュニケーションを

円滑にする。頑張ったら少しでも良いから還元できる制度を作る。

必ずうまくいく方法が見つかるはずです。

 

今よりも少しでも良くする「仕組み」は業務の隙間に隠れています。

 

働く人の隙間に隠れています。会社が持つ全てのシーズを見直す

ことで、沢山の隙間が見えてきます。

 

その隙間を「どう活かすか」が働き方の改革に繋がるのです。

 

熱い気持ちを持った若者たちが成長することは

日本の強さになり宝である。

彼らの情熱が消えないように掛け声だけではなく

私も前進していきたい。

 

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