大野尚の沸騰コラム

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「サービスとは」  

「サービスとは」    2017年8月号

 

サービス=「おもてなし」と昨今は言われているが、

本来「おもてなし」とは茶道(千利休の利休七則)

からきた言葉である。

 

茶会などは、事前に招待をされた方々しか参加出来なかった

わけで、主催者(亭主)は日時・人数も決め、どの様な方々が

来るかも了解しているわけである。

 

そのお客様の為(好みに合った「しつらえ」を行い)に

心遣いが籠った「もてなし」で気分よくお帰り頂いた。

 

・・・茶道の事は門外漢で良くわからないが、

日本文化の美意識である「侘び寂び」は頭に浮かぶ。

 

決して豪華で贅沢ではないがシンプルで自然に美しい

「在り方」と「心遣い」が大事なポイントだと思う。 

 

更に説明すると、事前に準備万端整える事を「しつらえ」

と言う。

その形である空間や場の「環境の整備」・或いは品物や

飲み物・食事などの「具現化」したものを提供することを

「もてなし」と言う。

 

まぁ、簡単に言うと、過剰サービスの必要性はなし、

お客様が何を求めて、そのゴールをしっかり叶えてあげるために

日ごろから準備を怠らず対応できる事。

その基本にあるのは客に対する「心遣い」である。

 

私事だが、7月の終わりに引っ越しをした。

 

終の棲家への最後の引越しである。

 

数社見積もりを行い、ネットで評判を確認した上で、

テレビでよくCMが流れている会社にお願いした。

 

 

・・・あぁ、これが悲劇の始まりであった。

 

梱包・積込み・運送・設置・開封、また事前に養生を施し、

荷出し・荷入れの前には家具等の汚れを落とし、元の様に

中のモノを配置することまで確認をしていたのにも関わらず、

養生が足りずに壁や家具に傷をつける。

 

事前に配置の写真を撮っていない為、元の様に納められない。

 

営業担当者の見積・工程が甘く、人力だけでは運び出せない、

運び込めないモノが多々あった。

 

更に適正な人員配置・伝達が行われず混乱の極みに落ち込んで

しまった。

 

・・・と言うわけで一週間を要した我が家の引越しは、

あるべき場所に必要のないものがあり、必要なものが

どこにあるのか分からず、捨てられたのか?

 

・・・未だに多くの段ボールが各部屋に積まれたままである。

 

・・・業界一のサービスを提供する会社と8万円の差で

決めてしまった。

 

「私が悪いのだ。」と自己嫌悪になりつつ、よれよれの身体と

頭で、「安物買いの銭失い」とは、まさにこのことをだと

あらためて思う次第である。

 

・・・お客は「安物」は嫌いである。

「安い」ものは大好きである。

 

安物で100円でも一回使って壊れたら腹が立つ。10万円でも、

これは買って良かったと思えれば満足する。

 

ここで買って良かった。店の雰囲気もスタッフの笑顔も感じが

良かったし、何より買った後でしっかり修理も行ってくれた。

などのお客のゴールを叶えてくれるだけで良い。

 

現在は全ての業種・業態はサービス業と言える。

 

茶道の本来の意味の「しつらえ」を行い「もてなし」を

忘れないで欲しい。

 

 

・・・そうすれば価値ある会社で勝ち残る事が出来るはずだ。