大野尚の沸騰コラム

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身の丈

 

『 身の丈 』  2020年10月号 

 

 

危機の入口は好調な時に来る。

 

・・・何度も経験をしてきた。

 

 

増収増益で誰もが合格点をつける最高の決算時こそ、危機の入口である。

 

 

「さぁ、拡大だ! 今こそチャンスだ!」

 

威勢の良い号令の下、勇んで進む。

 

 

今まで冷たかった銀行も満面笑顔で日参する。

 

何をやっても上手く行く!

 

 

その過信が、店舗拡大、海外進出、工場増設、

 

増産に次ぐ増産、莫大な設備投資に研究開発費、広告宣伝費、

 

果ては自家用ジェット機に自社ビル建設へと・・・

 

 

 

お金がある時に投資を行う事が悪いの?

 

・・・そんなことは言ってない。

 

 

お金が今あるのと、余っているのとは違う!

 

 

今期利益が出たからと一発償却出来るのであれば良いが、

 

ほとんどのモノは耐用年数を分割されての未来へ向かって

 

計上していく事になる。

 

 

大きな金額の土地の減価償却はない。

 

という事は、未来に渡って間違いなく利益を出し続ける事が必要となる。

 

 

「いや!大丈夫だ!! この先いつまでもいける!」

 

という確信をあなたは持てますか?

 

 

 

当然、ビジネスには投資は必要です。

 

しかし、過剰な投資は突然起こる不況には厳しい!

 

 

節税の為のレバレッジ商品の「航空機リース」は・・・考えたくもない。

 

 

現状を考えると・・・世界の航空会社はどこも青息吐息だ。

 

 

 

訪日旅行者を大幅に増やすと言う掛け声とともに、

 

港の整備やLCC専用ターミナルの増設を行政が

 

先頭を切って行ってきた。

 

悪い事ではない。

 

 

観光産業の貢献度は直接効果と間接効果を合わせて28兆円近くある。

 

GDP比で10%である。多くの雇用も生んでいる。

 

しかしコロナ感染拡大により、2020年度は訪日旅行と海外旅行は

 

ほぼ消えてしまった。国内旅行も縮小している。

 

 

クルーズ船、LCC航空会社のみならず、大手の航空会社、

 

ホテル、旅館、旅行会社、免税店にお土産屋に飲食店、

 

彼らの苦悩を考えると心が痛い。

 

踏ん張って欲しいと祈るばかりだ。

 

 

 

コロナ感染拡大は想定外の事だったのか?

 

テロや紛争・地震や台風等の災害・リーマンショックの様な恐慌は想定外なのか?

 

更に競合との闘いは常に続く。

 

 

今売れてるものがこの先売れなくなる事は日常茶飯である。

 

 

倒れる会社と踏みとどまる会社、更には勝ち残る会社の差は?

 

先ずは財務力。必要な時に踏ん張れるお金があるか?

 

先ず人財力。大事な時に知恵と工夫を出し合い実行。

 

経営者の判断と決断とスピード。出血を止め、集中と選択。

 

 

その前に、

 

好機こそ奢るな! 今、それは本当に必要か?

 

危機こそ萎むな! 今、遣るべき事を直ぐに行う!

 

 

僕は臆病である。身の丈以上の事が出来ない!

 

ただ、日々、経験を積むことで身の丈を広げて来た。

 

 

その力は三場の力だった。

 

 

「正念場」「修羅場」「土壇場」その時の経験は力と知恵をくれた。

 

やれることはある!!

 

だから、先ずは生きること!

 

やり直しはきくのだ!

 

 

生きてる限り。

 

だから、僕は身の丈でいく。