OJT(On the job training)トレーナーの方々への研修ご要望をいただくことが少なくありません。民間企業様でも行政機関様でも実務の中で具体的にスキルを高める手法としてOJTは、大変重要であり、そのやり方によって成果も大きく変わってくることから体系的にOJTを学びたいという要請があるのだと感じています。
OJT研修でお伝えしている「OJTを成功させるコツ」のエッセンスを記します。
1.OJTを通してどの様な人材を育成するのかを関係者で共有
OJT実施の目的を関係者全員(OJTトレーナー、上司、OJTを受ける人)で共有。
2.OJTで何を教えるのか(教わるのか)明確化する
●ヒューマンスキル(良好なコミュニケーションを構築する力、正しく指示命令を
受ける力、適切に報告連絡相談できる力 など)
●テクニカルスキル(業務に必要なスキル、知識 など)
●コンセプチャルスキル(様々な状況の中で正しく判断できる力 など)
業務を行う上で不可欠な上記3スキルについて具体的な項目を上げ、いつまでに
どのレベルまで到達するのかを明確化し関係者全員で共有します。
3.実施
朝礼や終礼などを活用し「やるべきこと」示し「出来たこと、出来なかったこと」を
振り返り「改善行動」へと続ける。(PDCAサイクルを意識し頻度高くコミュニケーシ
ョンをはかる)
4.評価
出来たことは、具体的に褒め、次へのモチベーションを高める。出来なかったことは、
その原因を本人と確認し改善行動を促す。(OJT成長確認のためのシートをつくり成長
したポイントや改善すべきポイントを見えるようにして進行)
5.次のOJT活動へつなげる
OJTの経験を次のOJTに活かしたり、組織内で横展開できるようポイントをまとめ資料
化する。(可能であれば、OJTトレーニングを受けた人が、次にトレーナーを担えるよ
うにしていくと良い。)
OJTは、OJTトレーナーが「良い人材を育成したい」と言う意欲を持って取り組まれることが大事ですが、その意欲に加えPDCAサイクルを意識し、上司に理解を持ってもらい、トレーニングを受ける本人も巻き込みながら進行することでより大きな成果につながってきます。