只松崇の人財イキイキコラム

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自己決定の重要性

 

 “I am the captain of my soul“

訳)「私は私の魂の指揮者だ」

 

アパルトヘイト反対運動のために

27年間投獄されたネルソン・マンデラが

獄中で心の支えとした

英国の詩人ウィリアム・アーネスト・ヘンリーの

詩の一節です。

 

ヘンリー自身、12歳で病気により左足を

切断せざるを得なくなったり

結婚後は、幼い娘を病気で失ったり

大変な苦しみを味わいましたが

困難に自身が負けないように

自分を鼓舞するために

この詩を書いたと言われています。

 

「私は私の魂の指揮者だ」

というこの一節から

私達は自己決定の大切さを学ぶことが

出来るのではないでしょうか?

 

勇気の心理学と言われるアドラー心理学の

提唱者アルフレッド・アドラーも

自己決定性の重要性を以下のような

言葉で伝えてくれています。

 

 

「やる気がなくなった」のではない

「やる気をなくす」という決断を自分でしただけだ

「変われない」のではない

「変わらない」という決断を自分でしているだけだ

 

自分の使う言葉が、自身の行動に大きな影響を

与えると言われます。

 

例えば、

「◯◯しなければならない」

という言葉をいつも使っていると

自己決定性が失われ、

自分の人生を誰かに支配されているような

感覚に囚われると言われます。

 

「会社に行かなければならない」

のではなく

「会社に行くという決定を自分がしている」

のです。

 

会社があなたを無理やり出社させているのではなく

あなた自身が会社に行くと決定しているのです。

 

会社に行くことをやめてサボることもできますが

そんな無責任な自分にはなりたくない。

 

だから会社に行くと自分で決定しているということです。

 

自己決定性を失ってくると、

「上司に◯◯してほしい」

「部下に◯◯してほしい」

「家族に◯◯してほしい」

「会社に◯◯してほしい」

「社会に〇〇してほしい」

と他者依存傾向が高まります。

 

自己決定性を高めることで、

自分で自分の人生を切り開くことに繋がり

仕事や人生における困難を乗り越える

力が増してきます。

 

アドラーは次のようにも語っています。

 

健全な人は、相手を変えようとせず自分が変わる

不健全な人は、相手を操作し変えようとする

 

自己決定性を高めるためには

自分が変えることができる領域に

集中することが必要です。

 

変えることの出来ない、過去や他者ではなく

自分で変えることが出来る、未来や自分自身に

焦点をあてることで、道が開けていくことは

心理学者の言葉を借りるまでもなく

歴史が証明している原理原則ではないでしょうか。

 

自己決定することには、勇気を伴います。

 

自分で決めるのですから、他者へ責任転嫁する

ことが出来ません。

 

自分の決定に対し責任をもつ、勇気が必要となります。

 

しかし、自分自身で決定した結果の失敗ならば

失敗が経験へと昇華されるのではないでしょうか。

 

皆様もそのような経験をきっとお持ちでしょう。

 

自己決定性を欠いた人たちばかりの会社は、

依存心が高く未来を生み出す活力のない

会社になるでしょう。

 

自己決定性を欠いた人たちばかりの社会は

無責任な社会となり、豊かさを失っていくでしょう。

 

自己決定性を高めるためには、失敗した自分自身も

受容する勇気が必要だということを上手く言い表した

アドラーの次の言葉で、今回の私の記事を閉じたいと思います。

 

できない自分を責めている限り

永遠に幸せにはなれないだろう

今の自分を認める勇気を持つ者だけが

本当に強い人間になれるのだ