post-0【対人関係の悩みを減らす思考法】

2021.08.23

【対人関係の悩みを減らす思考法】

 

多様な考え方を持つ人たちがいる世の中で

人と人とが関係し

違いを活かし合うことは素晴らしいことですが

考えが違っていることが原因となり

対人関係の悩みに繋がることも多いと言えます。

 

会社の人間関係が上手くいかない

大切な家族との関係がギクシャクする

友人やパートナーとの関係に悩んでいる

 

このような状態が長期化すると

他者との関係が上手くいかず

心身に悪影響を及ぼし

健康に仕事や生活を送ることが難しくなってきます。

 

心理学者アルフレッド・アドラーは

人間関係の悩みは全て対人関係の悩みであると言っています。

今回は、アドラーの言葉を借りながら

対人関係の悩みを減らす方法をご紹介しましょう。

 

アドラーは対人関係の悩みの原因は次の3つであると定義しています。

 

1.承認欲求をベースに対人関係を構築してしまう

2.競争意識をベースに勝ち負けに過度に拘ってしまう

3.他者と自分の課題を混合してしまう

 

これらについて一つ一つ何が悩みの原因になっているのか整理していきましょう。

 

【対人関係の悩みの原因1】承認欲求をベースに対人関係を構築してしまう

親から認められたい

先生から認められたい

会社の上司や仲間から認められたい

取引先のお客様から認められたい

家族や友人から認められたい

確かに健全な承認欲求は

人のエネルギーを増加させ

様々な課題を乗り越えるパワーにもなってきます。

 

しかし

この承認欲求のみをベースに対人関係を構築してしまうとどうなるのでしょうか?

他者から認められないと

頑張れなかったり       

他者に認めてもらえないと自分はダメな人間だと考えて落ち込んでしまったり

他者から認められることであれば

自分が本来求めていなかった方向にすら進んでしまって後悔したり

頑張っている自分を認めてくれない他者を責めたり

そのような状態に陥ってしまう恐れがあります。

 

 

【対人関係の悩みの原因2】競争意識をベースに勝ち負けに過度に拘ってしまう

他者に負けたくないという健全な競争心は人を成長させるために

活用出来る要素だと言えます。

ライバルと切磋琢磨し

成長した経験をもっていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?

しかし

過度な競争心に囚われてしまうと

他者と自分を比較し

自分が勝てば優越感を得て驕ってしまい

自分が負ければ劣等感に苛まれる

この考え方だと

勝っても負けてもきっと悩みはつきないでしょう。

また、他者だけでなく

過去の自分との比較に悩む人もいます。

昔の自分は良かった

それに引き換え今の自分はダメだ

と言うような思考パターンの虜となり

今この時に幸福感を得られないケースです。

このように過度な競争心は悩みを増やす要因となってしまいます。

 

【対人関係の悩みの原因3】他者と自分の課題を混合してしまう

その課題は

他者の課題なのか?

自分の課題なのか?

このことが整理されていないと

他者の課題に土足で踏み込むようなことを行い人間関係を壊してしまったり

本来、自分自身の課題であるにも拘らず

課題解決できなかったことを他者の責任にしてしまったり

と人間関係が上手くいかず悩みを増やしてしまいます。

 

 

では

これらの悩みを減らすにはどのように思考を整理すればよいのか?

対人関係の悩みを減らす思考法について触れていきましょう。

 

対人関係の悩みを減らす思考法1

【承認欲求を捨てて他者に対する貢献心を養う】

人に認められたいという欲求は自然なものであり

けして悪いものではありません。

しかし

認められることだけを目的に行動することは

マイナスな結果をもたらしてしまいます。

不健全な承認欲求は

自分はダメだという自己否定や

認めてくれない相手を恨んだり反発心を招く恐れもあり

良いことはありません。

相手があなたを認めるかどうかは

相手の判断でありこちらがコントロールできる領域ではありません。

 

自分がコントロールできる領域を明確にし

その領域にエネルギーを注ぐことが精神的に健全だと言えます。

他者に貢献しようという思いは自発的なものであり

貢献心を育み

他者に貢献していくことは自分で決めて行動出来る領域です。

誰からも認められない場合でも

自分は他者に対する貢献心をもって行動できたと思えれば

誰も見ていない場合でも他者貢献の行動を起こすことが出来ます。

そのことが自己肯定感を高めることにも繋がり

プラス行動を起こす内的なエネルギーとなります。

結果として貢献することで他者からの感謝も返ってくることが多くなり

他者との関係に好循環が生まれ悩みが減っていきます。

 

不要な承認欲求を捨て貢献心を育む意識が悩みを軽減し

未来に向けたプラス行動の原点となります。

 

対人関係の悩みを減らす思考法2

【競走意識を捨て理想の自分との対話に集中する】

他者や過去の自分との比較ではなく

自分の理想の姿をイメージし

その姿へ少しずつでも良いので近づくことに集中するとストレスも減るでしょう。

理想の自分とはどういうものなのか

自問自答し行動を起こすことがより良い未来に繋がっていきます。

 

 

対人関係の悩みを減らす思考法3

【健全な劣等感を活用し成長へ繋げる】

マイナス面を見つめ改善することは成長への第一歩です。

しかし

過度な反省や自己批判は行動を起こすことにブレーキをかけます。

出来ていないことがあるということは

自分は成長できる余地が多く残されていると言うことだと考え

健全な劣等感を活用し成長へつなげましょう。

 

対人関係の悩みを減らす思考法4

【課題を分離し整理する】

そもそもその課題は

自分の課題なのか?

他者の課題なのか?

課題を分離し整理することが重要です。

親や上司が子供や部下に対して成長してほしいという思いから

過度に相手に干渉し自分で課題を解決できない状態にしてしまうことは少なくありません。

 

“その選択によってもたらされる結果を最終的に引き受けるのは誰か?”

“その課題に対して結論を出すのは最終的に誰なのか?”

この問いに答えることで誰の課題であるのかが明確になるでしょう。

 

では

親や上司は

子どもや部下を放任し無関心で良いかというと

そうではないですよね。

子どもや部下が

自分自身の課題を明確に出来るようにサポートしたり

自分自身の課題を解決するために

不足している情報を与えたり

相談にのったりすることによって

子どもや部下が自分の足で歩いていくことを支援することが出来るはずです。

 

課題の分離を行うと

他者への関心が薄く利己的な人ばかり増えてしまうのではないか

と懸念する人もいますが

本来利己的な人は

自分の利益のために他者の課題に口を挟み

上手くいかない場合は他者のせいにするという傾向があります。

本質的な課題の分離とは

お互いが関わらないようにすることではありません。

他者に操作されたり、他者を操作したりせず

他者のせいにしたり、依存したりせずに

相互尊厳のある人間関係を構築することだと言えます。

 

様々な人々のいる世界で生きるかぎり

葛藤が生まれ

人間関係の悩みをもつことは必然的なことだと言えます。

しかし

悩みの原因を整理し解決のための思考法を活用すれば

不要な悩みを減らすことは出来るのではないでしょうか。

 

対人関係で悩んだら今回ご紹介した方法を試してみてください。

 

 

 

 

【対人関係の悩みを減らす思考法】

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