「危険を未然に防ぐ『聞く力』」
中小企業のメリットであり、同時にデメリットでもあるのは、社長の権限が
きわめて大きいことです。
社長の判断・決断が決定的な重みを持ち、社長の一存ですべてが決まることも
少なくないでしょう。
中小企業の場合、社長の一存がそのまま、ストレートに現場を動かすことに
なります。迅速さや機動性、臨機応変の柔軟性という面では
大きなメリットですが、社長の独断専行になりやすいのも事実です。
反対意見や批判のないところで立てられる作戦ほど、危険なものはありません。
都合のよい材料ばかり目に入り、希望的観測で判断してしまう。
異なる意見や考え方は、自分が気づいていないリスクを指摘してくれます。
むろん中小企業でも、いろいろな声に耳を傾けようと努力している社長さんは
たくさんいます。
自分が正しいわけではない。足りないものがあるかもしれない。
さまざまな意見を受け入れて、その中から最善のものをチョイスしていこう、
あるいは自分の方針を補強して、少しでも「確信」に近づこうとする経営者です。
正しい経営努力の一つは多くの意見を聞くことです。
耳の痛いことも言ってくれる幹部職員は社長の財産です。コンサルティングも
その一つとして利用できる道具であり、決してそれに依存し、コンサルタント任せに
すべきものではありません。人脈づくりもそういう意味で大切になってきます。
(「小さい会社を強い会社に変える方法」第3章 P111~P112より)
経営コンサルタント大野尚のコラム
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